特定調停は、災害時には住宅ローンを整理するための有効な手段に

地震

住宅ローンの返済が苦しいからといって特定調停で整理をしようとしても、もともとの金利が低いので減額効果はあまりありません。それどころか、家を競売にかけられて手放さなくてはならなくなるリスクがあります。しかし、地震などで住宅が被災した場合は、住宅ローンを減免してもらうために特定調停が効果を発揮します。

住宅ローンを特定調停の対象にできる?

不況などの影響で収入が減ったり、子供の進学費用や親の介護費用がかさんで住宅や車のローンの返済が苦しくなることは誰にでも起こりうることです。そうなった場合、特定調停をしてローンを減額してもらうことはできるでしょうか。

住宅ローンを特定調停の対象にした場合の影響は?

住宅ローンやマイカーローンを特定調停の対象とすることはできます。しかし、大きな減額効果が期待できるものではないので、あまり意味がありません。その上、財産を手放さなくてはならなくなるリスクもあるため、おすすめとは言いがたいです。

住宅ローンを特定調停の対象にしても減額効果は期待できない

住宅ローンはもともと金利が非常に低く設定されています。特定調停は現行の利息制限法に基づいて利息の引き直し計算が行われて上限金利を超過している分をカットすることで借金の減額をすることができる手段です。そのため、住宅ローンを特定調停の対象にしてもたいした減額措置にはならず、あまり意味がありません。

特定調停の対象にすればマイホームを失うリスクも

もし住宅ローンを特定調停の対象にすれば、マイホームを失うリスクがあります。住宅ローン融資を行った金融機関が住宅に設定した抵当権を実行し、住宅が競売にかけられて手放さなければならなくなるおそれがあるからです。

車のローンを特定調停の対象とする場合も同じ

車のローンの場合も、特定調停の対象として申立てすることは可能です。マイカーローンの場合は通常、ローンが完済されるまでその車に関して融資会社が所有権を留保している状態になっています。そのため特定調停を申し立てると、所有権を留保している融資会社によって、車の返却を要求されるリスクが生じます。

住宅ローン以外の債務を特定調停で整理する場合

住宅ローン・マイカーローンを除いての特定調停はメリットあり

特定調停では、全ての債権者を対象にする必要はなく、一部の債権者を除いて特定調停の申立てを行うこともできます。そのため、住宅ローンやマイカーローンを除いて特定調停を行えば財産を手放すリスクもぐっと少なくなるでしょう。

住宅ローンへの影響は少ない

住宅ローンや保証人付きの債務以外のみ特定調停の申立てを行い、住宅ローンや保証人付き債務については、今まで通り支払いを続ける方法もあります。このような場合、特定調停の合意内容に従って返済が滞りなくできている限りは、特定調停の対象外である住宅ローン等への影響は少ないと言えます。

ローンとキャッシングを利用している会社では要注意

同じ会社から、ローンの借り入れもキャッシングも両方利用しているケースあるでしょう。その場合、各金融機関によって対応が異なるため、キャッシングの部分についてのみ特定調停を利用して整理したいときは、ローンへの影響がないか担当者に事前に確認する必要があります。

特定調停後のローンはどうなる?

特定調停をはじめとする債務整理手続きを行うと、信用情報機関に一定期間「事故情報」が登録されます。この期間は、クレジットカードや各種ローンの新規申し込みができなくなります。

特定調停をすれば「ブラックリスト」に載る

特定調停をすると、整理対象にした金融機関から信用情報機関にその旨の通知が届き、事故情報が登録され、いわゆる「ブラックリスト」に載る状態になります。登録される期間はおよそ5年です。

ブラックリスト期間に新たな借り入れは難しい

ブラックリストに載ると、ローンやクレジットカードの新規申し込みができなくなります。申し込みをしても、審査に落ちてしまうからです。そのため、金額が大きく返済期間が長期に及ぶ住宅ローン融資の審査が通過することもまず不可能と言えます。

被災ローンの減免制度に特定調停が使える!

2011年3月、東日本大震災が発生して多くの家屋が全壊したり、津波で流されたりして多くの人がローンを抱えたまま家を失うこととなりました。その教訓を生かしてできたのが「被災ローンの減免制度」です。

被災ローンの減免制度とは

東日本大震災のとき、特別な制度として被災者を対象にローンの減免制度がつくられました。2016年に入り熊本・大分で相次ぐ地震を受けて新たにガイドラインが作られ、同年4月より運用が開始されています。

災害による自己破産を防止する制度

大きな災害が起こると、住宅が被災してローンだけが残ったり、自宅を再建するためにまた借り入れをした結果二重ローンに苦しんだりするケースが数多く発生します。被災ローンの減免制度とは、そんな人たちが自己破産に追い込まれるのを防ぐためにできた制度です。

2011年の東日本大震災の教訓を生かしてできた

東日本大震災のときは、地震の後に一から救済制度を作ったため、制度の開始は2011年8月からと遅いものでした。また、制度の利用条件も厳しく、なかなか周知が進まなかったこともあり、実際に利用した人の数は限られていたのが実情です。そのため、今回は制度のことを迅速に周知すべく、金融庁や地元の弁護士会が情報提供に積極的に乗り出しています。

被災ローン減免制度の対象者は?

被災ローン減免制度は以下の要件を満たす人が対象です。

  • 地震の被害によって「ローンが返せない」あるいは、「返せなくなる見通し」になった
  • 世帯の年収が730万円未満
  • ローンの返済額と、新たに借りる家の家賃などの負担の総額が年収の40%以上

しかしこれはあくまでも目安であり、世帯の人数や世帯主の年齢、ローンの残高などが考慮されます。

被災ローンの減免制度を申し込むときの手順は?

被災ローンの減免制度を利用して特定調停をおこなうときは、「登録支援専門家弁護士」と呼ばれる弁護士のサポートを受けることができます。この制度を利用する場合のみ、弁護士費用は一切かかりません。無料で弁護士による書類や手続きに関するアドバイスを受けることが可能です。

被災ローンの減免制度手続きの申し出をする

一番多くローンを借りている金融機関に、被災者本人が被災ローンの減免制度を利用する旨を申し出ます。金融機関から借入先、借入残高、年収、資産などの状況について質問されるのできちんと応えられるようにしておきましょう。

「登録支援専門家弁護士」の支援を依頼

申し出から10営業日以内に金融機関から同意書が届きます。その同意書のコピーと弁護士会館に置いてある登録支援専門家弁護士委嘱依頼書を持って、地元の弁護士会を通じて「登録支援専門家弁護士」による手続き支援を依頼します。

債務整理の申し出

登録支援専門家弁護士が決まれば、その弁護士のアドバイスを受けながら準備を進めましょう。支援してくれる弁護士が決まってから3か月以内に被災者本人が全対象債権者に債務整理の申出をして、財産目録等を提出することになります。

調停条項案の作成・提出・説明

被災者本人が対象となる債権者全員と協議して調停条項案を作成します。作成した調停条項案は、債務整理開始申し出から3か月以内に全対象債権者へ提出してください。1か月以内に対象債権者全員から同意又は不同意の返事があるので、それを待ちましょう。

簡易裁判所で特定調停の申立てを行う

被災者自身で簡易裁判所に出向き、特定調停の申立てを行います。通常、特定調停を申立てるには裁判所に支払う手数料がかかりますが、この制度では手数料は無料となっています。ただ、債権者との書類のやりとりにかかる郵便切手代などは、被災者側の負担になります。

調停条項の確定

裁判所で調停条項が確定した後は、調停条項の内容に従って弁済を開始します。この調停条項は、通常の特定調停と同じように債務名義となるので注意が必要です。

特定調停は、一般的に住宅ローンを対象にしてもあまり意味がないものの、災害で大きな被害を受けたときにはローンの返済に苦しむ被災者を救うための貴重な手段になりうることがわかります。日本に住んでいる限り、災害から免れることはできません。いざというときのために、このような救済措置があることを覚えておきましょう。

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