特定調停における「期限の利益」の喪失|約束を破れば一括請求!

「期限の利益」の喪失

「期限の利益」とは、債務者は返済の期日が来るまで返済の義務を負わないという、債務者の利益を守る権利です。しかし、特定調停後に2回以上返済を延滞・滞納した場合は、債務者は期限の利益を失ってしまい、債権者は一括請求や強制執行による債権回収が可能になります。返済に応じられない場合は、債務整理をやり直す羽目になります。

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特定調停とは

特定調停は、裁判所が仲裁役となって債務者と各債権者との和解の成立を支援する公的な債務整理手続きです。債務者自身が簡易裁判所に申し立てて行います。

特定調停の流れ

調停期日では、調停委員会が利息の引き直し計算や債務者・債権者へ申立の内容や債務状況の確認、支払原資や援助者の有無等について質問され、債務減額と今後の返済計画について検討します。調停期日は通常2回以上設定され、申立人は都度出頭する必要があります。

特定調停のメリット

特定調停は手続きの費用が安いことが一番のメリットです。例えば東京簡易裁判所の場合、1社あたりの申立手数料は500円(収入印紙)、そして裁判所が書類を送付する際の切手代です。また、申し立てにあたり借金の理由は問われないことや、申し立て後は債権者からの取り立てがストップすることも利点です。

特定調停のデメリット

デメリットは、弁護士や司法書士に依頼しない分、申立人自身が必要書類を揃えて裁判所に出頭する必要があることです。裁判所が開いているのは平日の昼間なので、仕事などで忙しい人にとっては利用しにくいでしょう。また、担当の調停委員が必ずしも債務整理に詳しいとは限らず、期待したほど借金が圧縮されないケースもあります。

調停調書

調停が成立すれば、和解内容を記した調停調書が作成されます。また、調停が成立しなかった場合でも、裁判所の提案を双方が受け入れれば「調停に代わる決定」となり、決定書が作成されます。

調停調書とは

調停調書や決定書は、特定調停で引き直し計算や債権者との調整を行い、債務が圧縮された結果を記録している公的な文書です。月1回の返済日・返済額などが記載されているので、実際の合意内容と違っていないか必ず確認しておきましょう。

債務名義により債権者の強制執行が可能に

特定調停の調停調書や決定書は「債務名義」に当たります。これは任意整理の和解書との大きな違いです。債務名義に当たる文書は裁判の判決と同等の効力があります。債権者は、債務名義があれば、債務者の給与を差し押さえるなど強制執行による債権回収が可能になるのです

期限の利益と遅滞約款

特定調停後の返済にあたって、覚えておきたい用語が「期限の利益」と「遅滞約款」です。それぞれ普段の生活では聞きなれない言葉ですが、借金返済を無事に完了するために、意味や影響をきちんと知っておきましょう。

期限の利益

まず、「期限の利益」についてです。これは債務者を守ってくれる権利です。そのため、これを喪失した場合には、債務者は不利益を被ることになります。

期限の利益とは

貸金業者などの債権者から借金をする際、債務者は「毎月○日までに返済する」という契約を交わします。このとき債務者には「期限の利益」が与えられ、債務者は返済期日が来るまでは元本を一括返済する義務はありません。債務者側を保護する権利なのです。

債務者にとってのメリット

例えば、約束した返済期日がまだ数日先なのに、債権者が突然「お金が必要になったので今日一括返済してほしい」と言い出すような状態では、債務者は安心してお金を借りられません。あらかじめ合意した期日が来るまで債務者が一括請求に応じる必要はなく、借りたお金を自由に扱えるのは、債務者が「期限の利益」で守られているからです。

期限の利益の喪失

一方、借金の契約には、期限の利益を喪失するケースについても記載されています。
「うっかり支払い期日を忘れて振り込みが遅れてしまった」「急な病気の治療で出費がかさんで返済するお金が用意できなった」など、債務者が期日までに返済を行わないことは、現実に有り得ます。この場合、債務者を守っていた期限の利益は喪失され、それに伴い、債権者側は債務の一括請求をすることが可能になります。

遅滞約款

次に、特定調停の調停調書や決定書に必ず組み込まれている「遅滞約款」について説明します。

遅滞約款とは

「約款」とは、不特定多数の利用者との契約を迅速に処理するために、予め定型化した契約の詳細条項規定です。一般には保険契約の約款が良く知られています。
調停調書や決定書には、必ず「遅滞約款」という和解内容の詳細な規定が定められています。ここには、合意内容に従った支払い約束の履行ができなかった場合の債務者の不利益も記載されています。

延滞2回で、期限の利益を失う

遅滞約款における債務者の不利益情報の代表的なものを、一例としてあげてみましょう。それは、和解内容に即した毎月の定められた返済を怠り、その金額が2回分の相当額に達した場合は、「期限の利益」を失い、「速やかに一括で返済するものとする」といった内容です。

特定調停における期限の利益の喪失

特定調停において期限の利益を喪失すると、債務者が被る具体的な不利益を挙げます。

特定調停と期限の利益の喪失

期限の利益を喪失する、つまり何らかの事情で返済を遅延・延滞してしまった場合、債務者は非常に厳しい状況に置かれます。

期限の利益を失うと…

債務者が毎月の返済を2回以上遅延・延滞し、期限の利益を失うと、債権者は残債の一括請求が可能になるのです。
また、遅滞約款には、「期限の利益」を喪失した翌日から完済まで、残元金に対して年率18%という高率の遅延損害金を課す内容も含んでいる場合も多いです。

一括返済は現実的に難しい

債務者が一括請求を受けてお金を工面しようと考えても、キャッシングや貸金業者からの借り入れは不可能です。なぜならば、特定調停後は信用情報機関に事故情報が登録されているため、クレジットカードやローンは一定期間利用できないからです。一括返済ができるのは、家族や親しい人に返済用のお金を用立ててもらえるケースくらいで、現実的には債務者は厳しい状況に置かれます。

期限の利益喪失後の強制執行

一括返済ができない場合は、債権者が給与の差し押さえなどの強制執行を行う可能性があります。

強制執行に消極的な貸金業者も

ただ債権者の中には、強制執行の手続きに詳しくない業者や大手の消費者金融業者も存在します。すると企業イメージを汚したくなかったり知名度を落としたくなかったりという理由で、強制執行に消極的な姿勢をとります。

一斉に一括請求される可能性は低い

このような理由で、債務者が期限の利益を喪失しても直ちに各債権者が一斉に一括請求を行う可能性は低いとも言えます。しかし債権者のうち一社でも一括請求してくれば、債務者の生活が一気に苦しくなることは間違いありません。
打つ手がなくなれば、債務者は個人再生や自己破産など、別の債務整理手続きへ移行する羽目になります。

期限の利益を喪失して一括請求や強制執行が現実になれば、借金問題解決への道のりは再び険しくなります。債務整理は自分に合った方法を選び、無理のない返済計画をしっかり検討することが大切です。絶対に失敗したくない方は、ぜひ弁護士や司法書士の無料相談を活用してください。

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