自己破産とは?自己破産したらその後の生活はどうなる?

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自己破産とは

自己破産とは、裁判所の手を借りて自分が保有する財産を清算し、借金を免除してもらう手続きのことを言います。
さまざまな理由から抱えることになった借金について、はじめは自分の収入で充分返済できる範囲での借り入れだったはずでしょう。しかし、思うように返済が進まない結果、ある時点から返済可能な状況を超えてしまい、結果として借金が雪だるま方式に膨れ上がってしまうというパターンに陥る方は非常に多く存在します。

その状況を何とか脱出するためには、とにかく膨れ上がった借金を整理するより他ありません。その整理方法の一つが「自己破産」という方法です。
自己破産手続には、「財産を現金に換えて債権者に配当し」、「残った借金を免除する」という二段階の工程が含まれます。

借金を抱えているとは言っても、誰しも何かしらの財産というものは持っているはずです。まずは、その財産を処分してお金に換えます。そして、財産を現金化したものを債権者に順次配当していき、それでもなお借金が残った場合に、残ってしまった借金を免除してもらう、これが自己破産と呼ばれるものです。

こうした手続きはそれぞれ「破産手続」「免責手続」と呼ばれるものです。つまり、自己破産と一般的に言われる手続きは、「破産手続+免責手続」という2つの手続きを行うことを指します。

自己破産と債務整理の違い

借金で苦しむ人の中には、自己破産という言葉以外に「債務整理」という用語を耳にしたことがある方もいらっしゃることでしょう。自己破産について明確な理解を得るためには、まずは「債務整理」がどのようなものであるのかを正確に知る必要があります。詳しくは以下のページをご覧ください。

債務整理にいくつも方法がある理由

なぜ債務整理には四つもの方法が用意されているのか、それは、人々が抱える借金状況に差があるからです。

自分の財産を換価して借金に充当する、そして、それでも払いきれない借金については免除されることができる、これが自己破産です。自分の財産が処分されてしまうという意味では非常にデメリットが大きいようにも思われるかもしれませんが、他方で、債権を完全に消滅させることができるという強力なメリットをも有するものです。表現を変えれば、せっかくお金を貸してくれた人に対して、ある程度の我慢を強制することができるということを意味するのです。

さて、どのような債務状況の人についてもこのような強力な手続きを認めてしまうのは果たして正しいことでしょうか?確かに、借金をもはや返済することができないような状況に追い込まれた人、しかも、その状況に追い込まれたのには致し方のない事情がはっきりと認められるような人については、自己破産を認めた上で、債権者側にある程度の無理を言うことも許されそうです。

他方、現在の借金状況は確かに厳しいかもしれませんが、わざわざ破産をさせなくても、返済計画を再検討して、返済方法も分割にするなどすれば充分に抱える借金を返済できる状況を望むことができるという債務者だって存在するはずです。このような人についてまで自己破産を簡単に認めてしまうのでは、結果として借金の帳消しを強いられる債権者にとってあまりに酷でしょう。

こんな状況が許されてしまっては、誰もお金を貸すことをしなくなってしまいます。お金を貸す人がいなくなるということは、ローンは組めない、カードも使えないという社会が到来することを意味します。一般社会全体にとってのマイナスですよね。

借りたお金は返す、これが近代民法の支配する市民生活における基本原理です。この基本原理はそう易々と破られるものであってはいけません。したがって、まずは借金を返済するという方向を前提とした債務整理手段が想定されざるを得ないのです。そして、それでもなお、いくつもの要件をクリアした経済的苦境に追い込まれた人については、例外的に救済の手を差し伸べることにするという制度設計がなされているというわけです。

自己破産は最後の砦

以上でご説明したように、自己破産は、借金を帳消しにするという強力な債務整理の手段です。ただ、あくまでも本当にこれを利用せざるを得ない状況の人にとって活用されるべきものです。
個人が抱える借金事情には色々なグラデーションがあります。自己破産しなければいけないほどの状況に追い込まれてしまっている人、そこまでの苦境に追い込まれているわけではない人、さまざまです。それぞれの状況に即した借金解決方法をこの国は準備しています。そして、真に借金から解放してあげなければ今後の生活に展望を見出せない状況に追い込まれている人を救済する制度、それが自己破産なのです。

 自己破産後の生活

自己破産のメリット

さて、強力な効果が見出される自己破産では、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか?

借金生活からの解放

自己破産では、免責手続を経て残債務が帳消しになります。従来は、毎月の借金返済に苦しむ日々が続き、借金の返済のためにさらに借金を重ねるなどの悪循環に陥っていたことでしょう。しかし、この状況から解放されるので、毎日の生活に苦しむ借金生活からは解放されることになります。

精神的ストレスからの解放

借金生活から解放されることのもう一つのメリットは、精神的なストレスからも解放されるということです。返済期日に約束通りの金額を支払うことができなければ、消費者金融などから執拗な取り立ての電話がかかってきたり、督促状が送付されることも当然だったはずです。電話がなるだけで嫌な気持ちになったでしょうし、郵便ポストを開くのさえ億劫な感情に苛まれていたはずです。しかし、自己破産で借金がなくなれば、このような精神的なストレスを感じることは一切なくなります。

誰だって精神的ストレスの中にあってはどうしても後ろ向きな姿勢になって当然です。しかし、これから解放されることで、日常が安寧平穏のまま送ることができるようになります。

今後の生活への展望

最初に述べた通り、自己破産の最初の段階では、保有している財産を処分して換価する破産手続から開始することになります。先程述べましたように、基本的には借りたお金は返さなければいけないのが原則ですから、これは財産の処分は致し方のないことではあります。

しかし、自己破産というものは、現在の経済的窮状からの解放と、「今後の生活の向上」を目的としたものです。自己破産の際に、保有する全ての財産を処分してしまうのでは、「今後の生活の向上」を図るための土台さえも奪われてしまいますよね。これでは自己破産をした意味がありませんし、制度の目的を果たすことができないのですから本末転倒です。
自己破産では、今後の生活を継続するために、最低限必要な一定範囲の財産や現金については手元に残しておくことが認められています。したがって、今後の生活がいきなり極貧生活からスタートするということはありませんし、結果として、今後の生活に対して展望を抱くことが許されます。

自己破産手続きの流れ

では、具体的に自己破産手続きがどのように進行していくのかをご紹介したいと思います。

支払不能の状態にあること

上述のように、債務整理には四つの方法が存在します。その中でも、特に効果の強力な自己破産を手段として選択したいのであれば、債務者が「支払不能の状態」になければいけないとされています。支払不能の状態とは、文字通りの意味に捉えて頂いて結構です。債務者の生活状況を考慮したときに、追い込まれている借金の状態があまりに深刻であるために、借金を返済できない状態が継続的であることを意味します。借金の金額が大きいことが絶対的な指針となるわけではなく、収入や支出の状況をも加味した上で、それぞれの債務者が実際にどのような苦境に追い込まれているのかを個別的に判断した上で、「支払不能の状態」にあるかどうかが判断されます。したがって、同じ借金額であったとしても、ある債務者については支払不能の状態であると認められることもあれば、別の人については支払不能の状態には至っていないと判断されることも充分にあり得ます。

支払不能の状態にあるかは、最終的に裁判所が判断することです。ただ、これから自己破産をしようかと検討されている人については、まずは弁護士会や法テラス、各弁護士事務所の無料相談の機会を積極的に利用した上で、専門家のアドバイスを受けられることをオススメします。

裁判所への申立て

自己破産を希望する場合は、債務者の住所地を管轄する地方裁判所に対して、破産手続きを開始する申立て、そして、免責許可の申立てを行うことになります。破産手続きの開始を申し立てることで、同時に免責許可の申立てもしたとみなされるという扱いになっています。

地方裁判所ごとに申立書のフォーマットは異なる(場合によっては雛型が用意されていないことも)のですが、弁護士に依頼した場合には、書面の準備を任せることができるので安心です。同時に、陳述書や債権者一覧表、財産目録、住民票の写しなどの添付書類もあわせて提出しなければいけないので、提出漏れがないように、また書類内容に不備がないように留意しなければいけません。

審尋~破産手続が開始されるかの判断~

破産手続きを開始する申立てに不備がなければ、原則として申立てから約一ヶ月程度の間隔を空けて、裁判所から呼び出しがかけられます。今回の自己破産の申立てについて裁判官から直接口頭でさまざまな質問がなされ、本当に支払不能の状態にあるのかということが判断されます。

ちなみに、東京地方裁判所等では、弁護士が自己破産案件を受任している事案については、破産手続きを開始する申立てがなされたその日(もしくは三日以内)のうちに、裁判官との間で直接面接の機会を持つことができます。その日(もしくは三日以内)のうちに、破産手続きを開始するかどうかの判断を得られますので、申立てをした日から一ヶ月もの間、もやもやすることなくスムーズに手続きを進行することができます。

破産手続き開始決定

裁判官によって破産手続きを開始するとの判断が得られた場合、開始決定がされ、次のステージに進むことになります。債務者がある程度の財産を保有しているのであれば破産管財人が選ばれ、債権者集会などの手続きを経た結果、その財産を処分・換金し、債権者たちに対して配当をすることになります。

ちなみに、債務者によっては財産が全くないという状況に追い込まれている人もいるはずです。このような人については、破産管財人を選任する必要もありませんし、配当の可能性も皆無です。このようなケースは特に同時廃止手続と呼ばれています。形式上破産手続きの開始決定がされたと同時に破産手続きの廃止決定がなされて、次の免責に関する判断に進むことになります。

審尋~免責許可を下すべきかの判断~

破産手続きが無事に終了した場合、残りの借金があればそれについて免責をするかの判断がされることになります。裁判所から呼び出しがあり、免責に関して裁判官からさまざまな質問がされることになります。破産手続きの開始決定がされてから、二ヶ月~三ヶ月程度の期間を要するのが一般的です。

ちなみに、現在の破産法では審尋手続に関する規定が削除されたので、免責許可についての審尋は行われないこともあります。実務上は従前どおり、今でも免責許可に関する審尋は行われるのが一般的です。

免責許可の決定

最終的に裁判所から免責許可の決定がされれば(債権者からの抗告がなければ)、免責が確定し、抱えていた債務が消滅することが決定します。免責不許可の判断が下された場合であったとしても、高等裁判所に対して即時抗告する道が残されているのでご安心下さい。

自己破産の手続きは複雑!

弁護士など専門家への相談するのがおすすめ

以上のように、自己破産手続きはその効果が強力である以上、どうしても手続きが複雑ですし、期間を要することになってしまいます。必要書類の用意や、裁判官からの尋問時における受け答えなどの内容についても、やはり専門的な助言があるのとないのとでは債務者自身に降り注ぐ手間も全く違いますし、何より有利な結果を得られるかどうかも左右されうるものです。

確かに、自己破産手続きは債務者本人だけで完遂することが認められた手続きです。しかし、最終的に有利な状況を導き出すためには、弁護士など法律の専門家に相談する方が得策です。

自己破産にかかる費用

以上のような自己破産手続きですが、実際にどれだけの費用を要するものなのでしょうか?手続きが複雑ということもありますので、弁護士費用についてもあわせて触れておきたいと思います。

自己破産手続きの費用

裁判所を利用する手続きですので、収入印紙、予納金、予納郵便代が必要となります。

まず、収入印紙代としては1,500円、予納郵便代は数千円~1万円程度となります。収入印紙代には、免責許可の申立て手数料も含まれます。
予納金の金額は地方裁判所や案件内容、債務総額によって異なります。まず、同時廃止の事案であれば手続きが簡易に進行するため1万円~2万円程度の予納金で済みます。他方、破産管財人が選出されるケースだと、債務総額によって予納金額は大幅に変動することになります。債務総額が5000万円未満であれば予納金の目安は50万円程度、債務総額が5000万円を超えるものであれば予納金の目安は80万円程度となります。また、例えば東京地方裁判所のように、弁護士受任の破産管財事件の場合に予納金が20万円に統一されているというようなルールが作られている地方裁判所もあります。ご自身の管轄裁判所や弁護士に詳細を確認するようにして下さい。

ただ、あくまでも破産管財人が必要となるような事案だと、予納金だけで相当の高額を納める必要があるということは確かです。もちろん、裁判所が特に必要と認める場合には、国庫から仮に費用を支弁できるという制度もありますし、民事法律扶助制度なども用意されています。「自己破産っていっても、結局裁判所にたくさんお金を払わなければいけないんでしょう?」と投げやりにだけはならないで下さい。あくまでも債務者の人たちを助けるための制度で、しっかりとサポート体制は整っていますので、どうぞご安心ください。

自己破産しても免責にならないケース

ここまでは自己破産の効力や手続き内容にフォーカスして参りましたが、以下では自己破産に関する注意点について特に重要なものをピックアップしていきます。
何度も述べるように、自己破産には「借金の帳消し」という強力な効果が結び付けられています。強力な効果をもたらす以上、その対象範囲は「借金の帳消しをしても適切な場面」に限定されなければいけません。裏を返せば、仮に支払不能の状態に陥っていたとしても、借金の帳消しという効果を及ぼすべきではない場面というものが存在するわけで、それをしっかりと排除しなければいけないということです。

以下では、自己破産をしても免責にならないケース、特に、免責不許可事由と、非免責債権について焦点をあてたいと思います。

免責不許可事由~免責が認められないケース~

自己破産をして免責をという効果を得るためには、「免責不許可事由が存在しないこと」が要件として求められます。破産法252条では免責不許可事由に該当するものを挙げていて、これに該当するような事情がある場合には、免責が認められず、結果として借金が残ることになってしまいます。免責不許可の判断に対する抗告をするか、別の債務整理手段(任意整理など)を講じる必要が生まれます。

では、具体的に免責不許可事由にはどのようなものがあるのでしょうか?

財産の隠匿など

自己破産をする場合、自分の財産については全て裁判所に目録として提出し、換価、債権者への配当を行わなければいけません。にもかかわらず、自分の財産に属するものを意図的に裁判所に隠したり、壊したりして債権者の利益を害そうとした場合には、免責を許すべきではないのは明らかです。したがって、自分の財産を隠匿・損壊・減少させる行為は、免責不許可事由に該当するとされます。

換金行為など

いわゆるクレジットカードのショッピング枠を現金化するような行為が自己破産の申立て直前に行われたような場合には、免責が認められなくなります。そもそもクレジットカードで商品を購入した場合、代金完済時まではその所有権はクレジットカード会社にあるものです。代金未払いの段階でこれを転売する行為そのものが許されるものではありません。したがって、このような形で不当に利益を得ると、免責不許可事由に該当することになります。

特定の債権者に対する弁済

自己破産をする際、全ての債権者は債権額に応じて平等に配当を受けることができます。しかし、自己破産をする直前に、ある特定の債権者にだけ弁済をしてしまうと、他の債権者が本来受け取ることができたはずの配当を受け取れなくなってしまいます。このような潜脱行為は破産法が許容するものではありませんので、免責不許可事由に該当するとされています。

ギャンブルや浪費が原因のケース

一般的には、借金の原因がギャンブルや投資行為である場合には、免責不許可事由に該当すると考えられています。このような射幸行為が原因の借金についてまで常に免責を認めてしまっては、自己破産が横行する危険性があるからです。

ただし、ギャンブルなどによる借金全てが「常に」免責不許可事由に該当するというわけでもありません。確かに、収入などを一切顧みずギャンブルにのめり込み、明らかに異常な金額の借り入れをしていたような場合には免責がされない可能性があります。しかし、常識の範囲内でのギャンブルであれば、債務者の経済的更生の可能性を考慮して、免責が認められることもしばしばです。全ては担当裁判官の裁量にかかる部分ですので、しっかりと論理的に、現在の苦境をアピールする必要があると言えるでしょう。

嘘や詐欺行為が疑われても免責に

以上で述べた他にも、例えば借り入れが詐欺的な行為によって行われていた場合や、裁判所に提出する書類に虚偽の情報が記載されていたりするような場合などには、免責不許可事由に該当するとされる可能性があります。自己破産を検討される方は、免責不許可事由の該当性について明確な主張を意識するようにして下さい。

非免責債権~免責されない債権~

免責不許可事由と似て非なるものとして、非免責債権というものが存在します。これは、免責決定を得ることができたとしても、帳消しにならない種類の債権のことを意味します。「全ての借金が帳消しになる」とは何度も申しましたが、例外的に、さまざまな政策的配慮に基づいて免責の効力が及ばないものが破産法253条において規定されていますのでご注意下さい。

税金などの公的な請求権

税金や罰金などは、免責決定を受けても消滅することはありません。例えば、固定資産税や住民税、国民年金などがこれに該当します。これらについての免責までを認めてしまうと、制度が悪用されて税収が大幅に減少し、ひいては社会制度の根幹まで揺るがす事態になる可能性があるからです。

不法行為に基づく損害賠償請求権

過去に何かしらの事件等で加害者となった債務者が損害賠償請求を受ける立場にあるとき、この損害賠償請求権は免責の対象からは除外されます。例えば、債務者が悪意で加えた不法行為に基づく損害賠償請求権や、債務者が故意・重過失で起こした交通事故で被害者の生命や身体を害したような場合がこれに当たります。交通事故における損害賠償額は、事案の程度にもよりますが、数千万円に上ることもあります。債務者側に圧倒的な過失があるにもかかわらず、自己破産で簡単に免責を受けることができるのであれば、交通事故被害者の救済にはつながりません。このような理由から、一定範囲の不法行為に基づく損害賠償請求権は非免責債権とされています。

離婚にともなう養育費、財産分与など

他にも、離婚した配偶者からの養育費の請求や、婚姻費用の分担請求なども、非免責債権として規定されています。

自己破産後の生活~自己破産するとどうなる?

「自己破産」というフレーズに対して何かしら悪い印象を持たれている方も多いはずでしょう、中には、自己破産をすることによって、その後の生活に何か特別なデメリットが生じるのではないかと不安に思われている方もいらっしゃるはずです。そこで、皆さんが懸念されていそうなポイントについて説明を添えておきたいと思います。

自己破産情報が公的情報として公開されるのか?

自己破産したという事実は「官報」に掲載されるので、一般的に公表されることになります。しかし、一般の方が官報掲載情報をチェックするということはありませんし、データベースとして検索できる類のものでもありませんので、この事実を積極的に知られるということは考えにくいでしょう。

また、自己破産をすると、いったんは「破産者」という地位になりますので、本籍地の市区町村役場の「破産者名簿」に記録が残ることになりますが、これも第三者が勝手に閲覧できるものではありませんので、情報が洩れる心配はありません。何より、免責が確定した段階で「破産者」という地位ではなくなりますので、その段階で破産者名簿からは抹消されますのでご安心下さい。
戸籍や住民票に自己破産の事実が記載されることもありません。

信用情報機関に記録される

上述のように、第三者が簡単にアクセスできる情報として自己破産の記録が残ることはありませんが、信用情報機関においては、事故情報として記録が残ることになります。結果として、クレジットカードを作れなくなりますし、各種ローン審査もパスできなくなってしまいます。

ただし、自己破産から五年~七年程度でこの記録も抹消されますので、その後は従前通りの状態に戻ることになります。自己破産の申し立てをする前に、クレジットカードを作っておくなりの計画性は必要でしょう。

自己破産後の収入も没収されるのか?

自己破産は、それまでの借金状態を一度総清算して、今後の生活をもう一度再構築することを目的とするものです。したがって、自己破産した後に稼いだお金が没収されるというようなことはありません。自己破産をしたからと言って、一生みじめな生活を送らなければいけないということはないのでご安心下さい。

家を借りることができなくなる?

自己破産をすると、もはや家を借りることもできなくなるのではないか?と不安に思われる方もいらっしゃることでしょう。確かに、最近の不動産の賃貸状況の中では、賃貸借契約を締結する際に保証会社との契約を強制するような不動産会社も存在するのは事実です。そのような場合だと、上述のように信用情報機関に事故情報が記録されている結果、賃貸借契約の締結が難しくなることがあるのは否定できません。

しかし、そうでない形、つまり、貸主との間でシンプルにアパートの部屋に関する賃貸借契約を締結する際には、自己破産の経歴は一切漏れることがありませんので、従前通り、部屋を借りることができます。自己破産後の居住箇所について頭を悩ませる必要はありません。

自己破産後にまた借金をしてしまったら

確実に記憶しておかなければいけないのは、一度自己破産をして免責を受けてしまうと、原則として七年間は免責許可の決定を受けることができないということです。したがって、免責を受けたからといって急に羽振りがよくなって、結果として再び借金で困るようなことになってしまっては、もはや自己破産という道で救済を受けるのは困難となります。

少なくとも七年間は、しっかりと節制をして、自分の生活を管理するように心がけて下さい。

自己破産をすると起こりうるデメリット

自己破産に関連するよくある質問をデメリットとしていくつか取り上げて参りましょう。

自己破産したことは家族にバレる?影響は?

自己破産を家族にバレずに行うことは可能です。というのも、そもそも身内に対する調査が行われることはありませんし、仮に弁護士に依頼するのであれば、債務者自身が裁判所に赴いて何か手続きをしなければいけないのは、審尋のタイミングのみです。

ただし、自己破産を申立ててから最終的に免責決定が下されるまでは数ヶ月の月日を要するものです。「もし自己破産を申し立てたことがバレてしまったら」という不安がこの間ずっと胸に過ぎり続けるのはあまり良いこととは思えません。

仮にバレたとして、何か法的に悪影響が生じることはありません。しかし、現実問題として、信頼関係に何かしらヒビが入ることを否定することはできません。どうぞ熟慮の上、ご判断頂ければと思います。
また、お子さんがいらっしゃる場合にはその影響を懸念されるかもしれませんが、どうぞご安心ください。法的に影響があるわけではありませんし、自己破産した事実が戸籍に掲載されることもありません。

自己破産したら会社をやめさせられる?

そもそも、自己破産の事実を会社に知られる可能性が極めて低いと言えるでしょう。自己破産をした場合、官報に名前が記載されます。しかし、それ以外にどこかに自己破産の事実が記録されるわけではありません。官報をチェックしている方はほとんど存在しませんよね。つまり、ご自身が会社に告げない限り、知られることは考えにくいでしょう。結果、会社をやめさせられることもありません。

ただし、注意が必要なのは、会社から借り入れをしているケースです。この場合は、残念ながら会社はあくまでも債権者の一人ですので、裁判所からの届く通知によって自己破産の事実を知られることになります。会社の職種や就業規則次第ではありますが、辞職の可能性は僅かながら高まるでしょう。このような特殊な事情がある場合は、自己破産を検討する前に、会社からの借金の問題については解決しておくことをオススメします。

自己破産すると自動車は処分される?

自動車の扱いは、ローンの支払い状況によって区別して考える必要があります。
まず、自動車のローンが現在も支払い中の場合は、自動車の時価評価額が査定された結果、引き取られることになります。ローン残額については、破産手続の中の債権の一つとして処理されることになり、自動車が手元に残ることはありません。

次に、自動車のローンが完済されている場合は、査定額によって扱いが変わることになります。例えば、所有されている自動車が古いものであるのならば査定額が0円になることもあるでしょうし、とすれば換価手続きに進むべき財産とは評価されませんので、そのまま所有を続けることができます。他方、まだ比較的新しい自家用車であるのならば、査定額によっては処分対象額に相当することもあるでしょう。この場合だと、余程の事情(例えば、自動車がなければ病院に通うことが不可能になってしまうなど。)が認められない限り、自家用車を手放さざるを得ません。

自己破産しても持ち家は維持できる?

持ち家についても、自家用車と同様の問題が生じますが、基本的には手放さざるを得ないのが実情です。
ローンが残っているのであれば、基本的に換価処分されることになるでしょう。ローンが残っていない場合だと、評価額や買い手がつきにくいという特殊事情があるのならば手元に残すことはできますが、非常に稀有なケースです。

ちなみに、持ち家が売却されるか競売手続きが終了するまでは原則として住み続けることはできますので、その間に自己破産後に居住するアパートを探すようにして下さい。など、持ち家を処分したくないのであれば自己破産以外の民事再生の道を頼らざるをえないでしょう。

自己破産を検討するなら弁護士に相談を

以上でご紹介させて頂いた自己破産手続ですが、是非弁護士に相談をしてから物事を運び始めるようにして下さい。

あなたの債務整理、本当に自己破産が最適?

自己破産は借金が帳消しになるという大きな魅力がある債務整理手段です。現在の生活苦を念頭に置いたとき、全ての借金から解放されることに惹かれる気持ちは理解できないではありません。
しかし、同時に自己破産は大変手間のかかる手続きですし、何よりいくつかのデメリットも確実に存在します。再起のためとは言え、それまでの生活拠点を失う可能性もありますし、保有していた財産を手放さなければいけないものでもあります。

はじめにご紹介したように、債務整理手段には、自己破産以外にも複数の選択肢があります。あなたの現在の状況を総合的に考慮したとき、借金を帳消しにしてしまうよりもむしろ、金銭関係をまずは整理して、きっちりと返済計画を練った方が得と言えるような状況である可能性もあるのです。

弁護士に相談し、ベストな借金問題の解決を

法律の専門家である弁護士は、債務整理のプロフェッショナルです。いくつもの案件を経験した結果、専門的な手続処理はもちろんのこと、日常生活を立て直すという、法的な視点以外でもあなたの助力となってくれる存在です。借金で首が回らない状況にあってもはやどうすれば良いのか分からないという方は、まずは弁護士事務所で開催されている無料相談の機会を利用してみてはいかがでしょうか?きっと、あなたが思っているよりも簡単に、そして想像できる範囲を超えたアプローチで、あなたを苦境から脱出させてくれる手立てを提示してくれるはずです。
何よりも今後の人生をより豊かにするための再出発です。どうぞ弁護士事務所の扉を叩いてみて下さい。

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