グレーゾーン金利とは?過払い金問題発生の経緯と請求時の注意点

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かつて存在した「グレーゾーン金利」は、貸金業者が利息制限法の上限利息(年20%)を超える条件での貸し付けを公然と行っており、多重債務者の問題が深刻化しまし、現在は法改正でグレーソーン金利は撤廃されています。債務者は払い過ぎた利息を過払い金請求で取り戻すことが可能で、時効は最終取引から10年間です。

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グレーゾーン金利とは

借金の利息は法律で定められており、それを超える金利は無効となります。しかし、かつては利息制限法の上限金利を超えながらも、出資法で罰則を定めている金利未満であることグレーゾーンの金利、「グレーゾーン金利」が社会問題になりました。

借金の利息の仕組み

グレーゾーン金利の問題には、「利息制限法」と「出資法」という2つの法律が大きく関わっています。

利息の上限は「利息制限法」に規定

「利息制限法」は貸金の利息の上限について、次のように定めています。

「利息制限法」貸金の利息上限
元本が10万円未満 年20%
元本が10万円以上100万円未満 年18%
元本が100万円以上 年15%

万が一、貸金業者がこれらの規定を超える利息を請求してきても、超過部分の金利の契約は無効です。ただし同法に罰則規定はありません。

刑事罰の対象を定めた「出資法」

一方、借金の利息に関する法律には「出資法」(正式名称:「出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律」)も存在します。現在の出資法は、貸金業者が年利20%を超える利息で契約を行った場合などは、違反として刑事罰を受けることが定められています。5年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金(法人は3000万円)、またはこれらが併科されます。

法律の抜け穴、グレーゾーン金利

グレーゾーン金利とは、利息制限法と出資法の上限金利の間にあたる金利のことをいいます。つまり、利息制限法には触れているにもかかわらず、出資法には触れていない金利なのでグレーゾーン金利と呼ばれるようになりました。

グレーゾーン金利による貸し付けが横行

かつては、出資法では金利の上限は「29.2%」とする時期がありました。つまり、利息制限法では上限金利を20%としながら、実態は29.2%以下なら刑事罰を逃れることが可能でした。そのため、改正貸金業法および改正出資法(改正法)施行前(平成22年6月17日まで)は、シロではないがクロでもない、法律の抜け穴のような「グレーゾーン金利」によって高金利の貸し付けが公然と行われていた時代があったのです。

出資法の上限金利引き下げ

ここでグレーゾーン金利をまとめてみると、以下の表のようになります。

グレーゾーン金利
元本 グレーゾーン金利
10万円未満 20%超~29.2%以下
10万円~100万円未満 18%超~29.2%以下
100万円以上 15%超~29.2%以下

改正法により、出資法の上限金利は29.2%から利息制限法の上限金利と同じ20%程度にまで引き下げられ、2010年6月18日の完全施行以降に貸金業者が20%を超える金利にした場合、刑事罰が課せられるようになりました。また、以前のような利息制限法と出資法の上限金利の間の貸し付けは行政処分の対象になります。
貸金業者は利息制限法に基づいて、貸付額に応じて15~20%を上限金利としなければならなくなったのです。

最高裁判決で「グレー」は完全に「クロ」に

利息制限法の上限金利よりも高い金利での貸し付けは、2006年ごろまで行われ、債務者を苦しめていました。利息制限法の上限金利を超した金利でも出資法規定の刑事罰金利に違反しなければ良しとする「みなし弁済」を貸金業者が主張していたからです。

貸金業者は「みなし弁済」を主張

見なし弁済は適用されると貸金業者は主張していました。そして利息制限法に違反する高金利を受け取り続けたのです。

貸金業者を正当化していた「みなし弁済」

貸金業者による利息制限法違反の貸し付けが可能だった背景には、貸金業者を正当化する「みなし弁済」という規定がありました。

みなし弁済は、2006年の貸金業法等の改正で廃止された旧貸金業規制法の中に存在していたもので、「債務者が任意で利息を支払っている」などの条件が揃った場合は、貸金業者は利息制限法の上限金利20%を上回る利息であっても適法に取得できるとしていました。

多重債務者が社会問題化

グレーゾーン金利の下では、債務者はひとたび借金をすると利息がどんどん膨らみ、返済額を工面するために他の貸金業者からお金を借りる、といった負の連鎖に陥りやすい状態でした。こうして多重債務者が全国的に増加して社会問題となったのです。

「みなし弁済」は最高裁が認めず

しかし、貸金業者のみなし弁済の主張を最高裁は認めませんでした。みなし弁済を認めるには、貸金業規則法の要件を満たす必要があったからです。

最高裁が判断を示し、「クロ」に

借金をめぐる裁判において、「みなし弁済が適用されるかどうか」という裁判所の判断は事件ごとに分かれていました。しかし、最高裁がこの問題に決着をつける判決をついに出したのです。

2006年の最高裁判決

2006年1月の最高裁判決では、みなし弁済の規定の要件をすべて充たしたお金の貸し付けを行っている業者はいないと判断。債務者に20%を超過する利息を課すことは、グレーではなく完全にクロ、すなわち「違法」としました。

見なし弁済が認められるための要件

見なし弁済を認める要件とは以下の通りです。

  1. 貸し付けの際に、貸金業規制法で定める記載事項を記載した契約書を交付していること
  2. 返済金の受領の際に貸金業規制法で定める受取り証書を即、交付していること。
  3. 借主が約定金利による利息と認識していること。または、任意で利息を支払っていること。

このように厳格な要件を満たせる貸金業者はほとんどゼロに等しく、よって最高裁はみなし弁済を認めない判決をくだしたわけです。

こうして、2006年12月に貸金業法等の一般消費者に対する法律が改正され、消費者金融業者、信販会社、クレジットカード会社の金利が大きく引き下げられることになりました。

払いすぎた利息は過払い金請求を

最高裁判決や貸金業法の改正で、債務者は払いすぎた利息を取り戻せるようになりました。しかし気をつけたいのは、貸金業者が自ら過払い金の返還を連絡してくることはない、ということです。

過払い金請求とは

払いすぎた利息を取り戻すには、貸金業者に対して過払い金請求を行う必要があります。

過払い金請求の方法

過払い金請求は、弁護士や司法書士などの専門家に依頼するか、債務者が自ら貸金業者に請求を行うかの2通りがありますが、基本的な流れは同じです。
まず債権者に取引履歴の開示請求を行うか、借金の契約書や領収書などを参考にして、貸金業者への支払いの履歴を手元に用意します。そして利息制限法に基づく引き直し計算を行い、払いすぎた利息がいくらあるかを算出します。この金額の返還を求める書面を業者に送付し、業者との交渉が成立すれば和解となります。

過払い金発生の可能性が高いケース

過払い金が発生する可能性が高いのは、一般的に、2008年頃より前に、消費者金融などの貸金業者と5年以上の取引がある場合です。また、消費社金融業者以外の信販会社の融資やリボ払い等でも過払い金が発生している場合もあります。

過払い金請求の注意点

可能性がある方はぜひ過払い金請求を検討するべきですが、場合によっては信用情報に傷がついたり、時効を迎えて請求の権利を失っていることもあります。

債務が残れば「ブラックリスト」

過払い金請求を行う前に必ず知っておきたいのは、信用情報機関への事故情報の登録、つまり俗に言う「ブラックリスト」との関係です。
すでに完済した借金の過払い金請求を行う場合は、事故情報は登録されません。

一方、任意整理と同時に過払い金請求を行う場合は注意が必要です。任意整理の結果、過払い金が多額で残債を上回っていたなら、事故情報は登録されません。しかし、過払い金だけで借金完済に至らず残債が1円でも残った場合は、通常の任意整理と同じで事故情報が5年間保存されます。

過払い金には時効がある

過払い金請求の権利は取引終了から10年で消滅してしまいます。つまり完済から10年以上経った借金は、過払い金請求ができないのです。完済後に過払い金の可能性に気づいた方は、期限を迎える前に手続きを行わないと損をしてしまいます。

グレーゾーン金利に心当たりのある方は弁護士に相談を

最近は引き直し計算を無料で行ってくれる弁護士事務所や司法書士事務所も増えています。グレーゾーン金利に心当たりのある方は専門家に相談してみることをおすすめします。

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