債務整理の影響とは|家族・保証人・仕事はどうなる?

債務整理の影響のイメージ

たとえ家族でも、保証人になっていない限り借金の肩代わりをする必要はありません。債務整理で最も大きな影響を受けるのは、個人再生・自己破産の保証人です。主債務者は債務整理をして借金が減額または免除されても、保証人は全額返済の義務を負います。支払いが不可能なら保証人も債務整理に踏み切るしかないのです。

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債務整理が与える影響(1)家族への影響

映画やドラマのように夜逃げをしても、借金返済は免除されません。家族のために借金問題を根本的に解決できる方法は、債務整理です。債務整理の手続きを行うと、配偶者や子どもにどんな影響があるか知っておきましょう。

配偶者への影響|結婚自体で返済の義務は生じない。ポイントは保証人かどうか

結婚して家庭を持っている場合、最も身近な家族は配偶者です。配偶者にはどんな影響があるのでしょうか?

保証人でない限り返済の義務はない

任意整理・特定調停・個人再生では、債務者は減額された借金を返済していきます。保証人になっていない限り、配偶者だからという理由で債務者とともに借金返済に応じる義務はありません。

保証人になっていた場合、離婚しても返済義務あり!

逆に、配偶者が保証人になっている場合は、たとえ離婚しても借金を返済する責任が残ります。借金の保証人関係まで戸籍や住民票に記録されることはないため、婚姻関係と保証人としての借金返済の義務は関係がないのです。

債務者が死亡した場合は自動的に債務を負う

債務者本人が完済前に亡くなった場合、配偶者は債務者の財産を相続すれば、自動的に債務まで相続することになります。相続を放棄すれば借金から逃れることはできますが、同時に財産も受け取ることができなくなるので注意が必要です。相続放棄するかどうかは、遺された債務と財産を慎重に比較検討して決めましょう。

信用情報が配偶者のカード利用に影響することも…

債務者本人については、信用情報機関に事故情報が記録されます。配偶者の信用情報まで傷がつくわけではありませんが、クレジットカードの使用に支障が出る場合があります。カード会社が個人の信用情報を確認する際、名前や住所をもとにその人の配偶者に事故情報があるとわかると、経済状況を危ぶみ、限度額引き下げを行うなどの可能性があるのです。

子どもへの影響|親の債務を負うリスクは小さいが、奨学金の利用時には要注意!

債務整理を行った時点で子どもがまだ小さければ、将来には進学・就職・結婚など様々なライフイベントが待ち受けています。債務整理が子どもの人生にどんな影響を与えるのか知っておきましょう。

保証人でない限り返済の義務はない

配偶者と同じく、保証人でない限り子どもが借金の肩代わりをする必要はありません。もし貸金業者が債務者の子どもであることを理由に返済を要求しても、子どもにはそれを拒否する権利があります。

進学や就職への影響は…

子どもが通う学校や進学先が、保護者が債務整理を行ったかどうか知る機会はまずありません。就職の場合も同様で、官民や業種を問わず自由に職業を選択できます。就職に向けた国家資格の取得などに影響することもないでしょう。

奨学金を利用するときは要注意!

進学先で奨学金を借りる際には、連帯保証人が必要です。通常は親が連帯保証人になるケースが多いのですが、親の信用情報が事故情報として信用情報機関に登録されている間は、その親は保証人になることはできません。他の家族や親戚に頼んだり、保証料を払って保証会社を利用する必要があります。

結婚に影響することはある?

債務整理をしても、戸籍や住民票といった公的書類に記録は残りません。親が債務整理をしたことは、結婚相手に言わない限りまずわからないでしょう。そのため、親の債務整理が直接子どもの結婚に影響を及ぼすことは考えにくいです。

債務整理が与える影響(2)保証人への影響

任意整理や特定調停では、保証人付きの債務を整理の対象にしなければ、保証人の返済義務を回避できます。しかし個人再生と自己破産の場合は、大きな影響が避けられないため注意が必要です。

個人再生の場合|保証人の債務は減額なし、一括返済を求められる

個人再生の場合、債務者が裁判所に再生計画を提出し認められれば、借金を5分の1程度まで減らすことができます。また、住宅ローンが残っていても、家も手放すことなくローンの返済を続けることが可能です。

保証人には一括返済が求められる

主債務者の借金は減額されても、保証人の債務は減額されません。個人再生の再生計画案が認可されると、貸金業者などの債権者は保証人に一括返済を求めます。一括が難しい場合は、交渉して分割返済にしてもらうケースが多いです。

保証人の負担が増えたら、主債務者に返還を求めることも

保証人が分割返済をするのと同時に、主債務者も計画に従って返済を開始し、両者で完済を目指します。注意したいのは、保証人の返済ペースが早く、主債務者の返済額が計画で定めた目標額に達する前に完済した場合です。この場合、保証人の負担が大きくなりすぎてしまうので、保証人は主債務者に対し、多く支払った分の返還を求めることができます。

保証人が返済できない場合

保証人も経済状況が苦しく分割でも借金を肩代わりすることが困難な場合は、保証人も債務整理を行います。任意整理の手続きを用いて債権者に利息や返済期間の変更を依頼することになりますが、それでも返済が難しいようなら保証人も個人再生もしくは自己破産せざるをえないでしょう。

自己破産の場合|債務者は面積されても保証人の債務は残る

自己破産とは、借金の支払いが不可能な場合に、債権者が裁判所に申し立てて認められれば、家などの財産を手放す代わりに債務が免除される制度です。

債務者は免責されても、保証人の債務は残る

自己破産すれば債務が消えてなくなるイメージがあるかもしれませんが、実際は違います。免責は債務者本人に対してするものであり、保証人の債務は残ります。そもそも保証人を立てる制度は、主債務者が支払不能に陥った場合に備えるためにあるのです。

保証人には一括返済が求められる

個人再生の場合と同様に、債権者は保証人に一括返済を求めます。返済額が高額なため一度に返済することができない場合は、債権者との交渉次第で分割返済にしてもらえることもあります。

保証人が返済できない場合はどうする?

自己破産は、債務整理手続きの中で最も保証人への負担が大きくなります。保証人も借金返済ができない事態も十分ありえるでしょう。その場合は、保証人も債務整理に踏み切るしかありません。配偶者・子ども・親が保証人で主債務者と同時に自己破産すれば、裁判所の手続きも家族で同時に進めることができ、事情を理解してもらいやすくなります。

債務整理が与える影響(3)職場・仕事への影響

債務整理の手続き後に借金を返済しながら生活を再建するためには、安定した収入を得ることが大切です。債務整理後も安心して職場で働けるよう、職場や仕事への影響も知っておきましょう。

債務整理で解雇される?

借金をしていたことは自分や家族しか知らないという場合が多いですが、職場の上司や同僚に知られて、雇用状況に影響が及ぶことはあるのでしょうか?

債務整理が職場に知られるケースは?

個人再生や自己破産の場合は、職場に知られる場合があります。公務員が共済組合からの借り入れがあったり、会社員が労働組合を介して借金をしているケースでは、債権者である共済組合や労働組合に裁判所からの通知が届くからです。また、退職金見込額証明書の発行を求めたときに気づかれる可能性もあります。

債務整理を理由に解雇されることはない

たとえ職場に債務整理の事実を知られても、これを理由に解雇されることはありません。債務整理をすることは、生活再建に必要な手続きとして認められている権利だからです。

職業に制限がかかるケースがある

任意整理・特定調停・個人再生では、債務整理と職業が直接関係することはありません。気をつけたいのは、自己破産した場合です。

自己破産をすると就けない職業がある

自己破産の場合は、破産開始決定から免責決定までの期間は一部の職業に就けないという制限があります。その職業とは、弁護士、公認会計士などの士業や、保険外交員、警備員などです。

仕事から離れなければならないことも…

自己破産をすると、上記の職業に現在就業している人は、少なくとも一時的にはその職を離れなければなりません。場合によっては職場を去ることになることも考えられます。制限を受ける職業に就いている方は、可能な限り自己破産以外の方法で債務整理を行う必要があるでしょう。

保証人への影響は甚大!債務整理の方法選びには、弁護士に相談を

債務整理の際、最も気をつけたいのは保証人への影響です。
保証人の負担はあまりに大きく、保証人だけでなくその家族にも迷惑をかけることになります。
債務整理の際にどの方法を選ぶかについては、弁護士などの専門家に相談して慎重に検討しましょう。

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